ブータン・パロのツェチュ祭

2015/04/03 (14日目)

6:30からの朝食を終え、レストラン棟を出ると今日はとても良い天気です。ヒマラヤの山並みが見え、朝から爽やかな気分です。今日は8:00にホテルを出発し、まずパロのツェチュ祭を見物に行く予定ですが、その前に部屋で民族衣装の着付けです。

ヒマラヤに抱かれた町パロ


7:30 民族衣装の着付け開始です。元の予定ではティンプーで着て観光の予定でしたが、せっかくお祭りがあるのでこの日にとなりました。30分で全員の着付けが終わる訳ないと思っていましたが、案の定時間がかかります。お祭りだからか、女性ものは特に派手できれいなものが用意されました。

女性の民族衣装はキラと呼ばれ、男性のゴとは由来の違う東南アジア系のものです。長方形の布地を体に巻き付け、テゴという羽織を着ます。私達が来たのはハーフ・キラと呼ばれる胸から下に巻くスタイルのもので、下は自前のタンクトップなどがいいでしょう。よほど寒くない限りズボンなどをはくのはおかしいので、スパッツとかレギンスがオススメのようです。またテゴを留めるブローチを持参するのがいいです。

この着付けですが、日本の着物と同様にかなりこだわりがあるようで、裾の長さの調整とか、ヒダのよせ具合とか、しっかりとチェックしていました。全員に違う模様、色合いの衣装が用意されたので、全員そろったらかなり華やかになりました。さっそく集合写真を撮りましたが、加工が面倒なので割愛します。

8:45 着付けで予定より遅れてホテルを出発します。ツェチュ祭の会場はパロ・ゾンの裏手で、町中からすぐですが、車で行く場合は、川を渡る手段がないため、かなりの大回りを余儀なくされます。目と鼻の先に見える場所にバスで30分もかけていかなくてはなりません。橋は町の外れにしかないのです。

車道が限られているパロ周辺


途中、山並みがあまりにきれいなので写真ストップです。
ブータンでは山は神聖なものとされていて、あまり名前はついていないようです。

美しい山々に囲まれたパロ


9:15 パロ・ゾンの裏でバスを降り、男性はカムニというショールを巻き、女性も肩にラチュという赤色ベースの柄の入った布をかけます。これで正装完了、ツェチュ祭の会場に向かいます。パロ・ゾンの前を通りますが、見学はお祭りの後です。

パロ・ゾン


こちらがパロ・ゾンの裏手にあるお祭り会場です。既にものすごい人で、めぼしい場所には座れない状態です。ここで、9:30~12:00まで自由観覧となりました。

ぱろ・ツェチュ祭会場


ツェチュ祭とは、グル・リンポチェのお祭りで、月の10日に法要を行う人の元に戻ってくるとの言葉を信じる人々が行う宗教的なお祭りです。ブータンの各地域ではいずれかの月の10日(Bhutan暦)にツェチュ祭を行いますが、パロで行われるのが最も盛大と言われています。祭りは5日間におよび今日は4日目です。

旅行社で観覧席などの用意はないので、自分で場所取りをしますが、もうどこがいいか迷っている暇はありません。レジャーシートなどを敷き場所を確保しますが、周りからジリジリと人が寄ってくるので大変です。それに天気がよくなりすぎて暑くてぐったり・・・。

パロ・ツェチュ祭の観客たち


舞台となっている広場の左側は階段になっていて、そこが一番いい見物席に思われましたが、既に超満員です。席はないかと上ってみましたがセキュリティに止められました。のんびり着付けなんてしている場合じゃなかったようです。

パロ・ツェチュ祭の舞台と階段状観覧席


民族舞踊が始まりました。チャムと呼ばれる宗教的な仮面舞踊の出し物の合間に、こうした女性たちの舞踊を披露するようです。立って見ていれば疲れるし、そのうち座れとせかされます。座っていると写真は撮れないし、このお祭りの見学は忍耐が必要なようです。

女学生などがチャムの間に踊りを披露


あまりに日光が厳しかったので、肩にかける布ラチュを頭に乗せたり、扇子で仰いだりしますが、立て板に水です。サングラスは必須です。ツアーの中の数人は、最早この雑踏と暑さの中でお祭りを見る事を諦め、離れた木陰でじっと休んでいる人もいました。近くに座っていたおじいさんは、顔も上げられずぐったりしていて出し物を見る余裕は全くなさそうです。

さて、新しい出し物が始まりました。Raksha Mangcham(ラクシャ・マンチャム、エンマ大王の裁き)と呼ばれる一番有名なチャムが始まったようです。3人のラッパ吹きに続き、仮面を被った踊り手が出てきました。ギャリンというチャルメラのような楽器を吹く3人はなんとなく南米の音楽家の雰囲気です。

伝統音楽の生演奏をバックに踊りが始まる


エンマ大王の従者であるラクシャたちは、動物面を被っています。その踊りは適当なものではなく、細部に渡り踊り方が決められているといいます。おそらく踊り手はお坊さんです。面や衣装の色鮮やかさが目をひき、物語がよくわからなくても踊りとして楽しめます。

ラクシャの踊り


このツェチュ祭に欠かせないのが、赤いアツァラという道化師のような存在です。時に観客の間を周り祭りを盛り上げますが、このアツァラの持ち物がまた独特です。わかりますかね、またしても男根です。この棒でいたずらするのと同時に、豊穣を祈る聖なる棒の役割もしているそうです。

祭りを盛り上げるアツァラ


黒い面の踊り手が登場したので、お、これがエンマ大王かなと思いましたが、どうやら違ったようです。エンマ大王の裁きで、黒い悪魔として、人が生前に行った悪行を言い立てるような役です。

仮面舞踏の仮面も見所


このラクシャ・マンチャムは、グル・リンポチェによって隠されていたものを14世紀のテルトェン・カルマ・リンパという人が再発見したBrdo Thoedrol(バルド・トドル、死者の書)を元に脚色されたものだそうで、人が死後、エンマ大王の前で裁きを受け、地獄に行くか、天国に行くかという今でも信じられている話がテーマなので、ブータン人にとって分かりやすく人気のある出し物なのだそうです。

さて、長いラクシャたちの踊りの後、やっとエンマ大王が登場です。お坊さんたちに担がれ、お面もひときわ大きいので、これがエンマ大王だとはっきりわかりました。

閻魔大王の登場


広場を一周すると正面奥にどっかと鎮座します。そのエンマ大王の前にラクシャたちが2列に並び、死者はここで裁きを受けるのです。座っているとよく見えないので、写真を撮るときだけ、ちょっとだけ立たせてもらいました。そんな訳で、詳しいストーリーはよく分かりませんが、英語の祭りパンフレットに寄ると、2人が審判にかかり一人は地獄へ一人は天国へと行先が決まるようです。

閻魔大王の裁きが始まる


そして、また踊りが続きます。躍動的な舞踏は本来は儀式的要素が強いものでしょうが、私を含め、一般の見物客たちは、娯楽として見物しているようです。ラクシャ・マンチャムのだいたいのハイライトを見たので、熱気でむんむんした場所を離れます。

動物面と衣装、躍動的な踊りを楽しむ


エンマ大王が鎮座した頃からお祈りが始まり、ブータン人たちの長い列ができていました。何を待っているのかはよくわかりませんが、エンマ大王に何かお願いできるのかも知れません。私達も民族衣装を着ているため、ツアーの仲間を探すのも容易ではありません。誰もが皆、1年に1度のお祭りのために、とっておきの晴れ着を着ているので、迷子になったら大変な事になりそうです。

色とりどりの派手なキラを着た女性達がいっぱいで町中華やか


12:30前に集合場所へ向かいます。何人かはお祭りを見ていないのか、どうだったかと聞かれ、写真見せて、というありさまでした。これまでに溜まった旅の疲れ、トラブル疲れ、そしてこの暑さ、さらに民族衣装がかなりきつく着付けされているので、苦しいというのもあるかも知れませんが、旅のハイライトであるお祭りを楽しめなかったのは可哀想でした。

次回はパロ・ゾンをレポートします♪

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No title

1年に1度
いい時に行きましたね
ねらてったのかな?

エンマ大王は 私もなんとなく一目でわかりました(笑)

Re: No title

そうそう、どうせ行くならお祭りがあるときに♪
って、世界のお祭りにはずいぶん裏切られてきましたが(笑)

でも、人々が着飾っていて賑わいがあって、ひっそりした山里の国というだけじゃない
一面を見れたのはよかったと思います!
ブータン行くなら、どこかの町のツェチュ祭に合わせていくのはオススメですね!

No title

こんばんは aya1103さん。
すごい人ですね。
そして華やかな色がいっぱい!
楽しませていただきました。
大変な見学でしたね。
お疲れ様でした。

Re: No title

こんばんは!
今日みたいに暑い日でした。
自分が子どものころに感じたお祭りの雑踏さながらの人混み。
何より、皆正装しているっていうのがすごい。
他に娯楽がない世界で、みんなが楽しんでいるというのがよくわかりました。
子どもも晴れ着にアイシャドーまで入れちゃって可愛かったです。
日本人が民族衣装をちゃんと着ると、外見では区別がつかなくなるので
かなり溶け込んで楽しめました♪

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aya1103

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