ブータン・タクツァン僧院(後半)
2015/04/02 (13日目) 続き
11:00 第二展望台は目指すタクツァン僧院よりも高い所にあるので、少し僧院を見下ろす事になります。後の道のりは簡単かに見えますが、実はここからが最大の山場になると前もって調べてあります。でも、ここまで来たらもう後へ引き返すという決断は難しいでしょう。幸い体調悪くないので、先へと進みます。

岩壁に作られていると思ったら恐怖が込み上げてくるような急な階段を降ります。
幸い、端に寄らなければ下は一切見えず、そこそこ渋滞気味だったので高所恐怖症の私でも耐えられるものでしたが、何しろ600段以上も下ります。帰り上ることを考えると足が重くなります。

時々渋滞するのは、階段の幅があまりないので戻ってくる人とすれ違うために立ち止まることも多いからです。そして近付く僧院の姿がまさにパンフレット等で見たまま眼前に広がって来るので、写真を撮るために立ち止まる人も多いのです。

山側に小さな置物がたくさんあるのを見ました。ブータンの他の場所でも見た事がありますが、これはツァツァというもので、円錐に近い焼き物の仏塔のようなものです。簡単に言うと願掛けのようなもので、いろんな時に置くものらしいです。岩壁の割れ目などによく見かけます。

階段を降りきると、ここまで来ないと全く見えなかった滝があります。小さなお堂と橋があり、お堂の所には例によってマニ車があり水の力で回っていました。

滝はほぼ真上にあるので見上げると、上方に岩壁に隠れるように小さな寺院があるのに気付きました。ここも聖地で、女性の高僧が瞑想した洞窟があるらしいです。近くで撮ってこんな感じなのですごい場所にあります。シャクナゲかな?お花がきれいです。

滝からは最後のきつい上り階段が待っています。ガイドは信心があれば必ず導かれ辿り着けるみたいな言い方をしていましたが、信心のない自分はくじけそうな階段でした。
11:25 タクツァン僧院にやっと到着です。

山に慣れた健脚の4、5名がガイドより先に着いていて、残りはパラパラ、2、3人が遅れ気味、4名が第一展望台までにリタイアという状況で、予定通り麓から2時間半くらいの道のりでした。寺院にはカメラや荷物を持って入れないので、ここでコインロッカーに預けます。僧院内は少し冷えるので、脱いだ上着は着た方が良いでしょう。
入場する際には人のチェックがあります。ボディチェックをする場合と、まぁ通っていいよという場合と適当です。カメラなどの持ち込みも禁止されているので、本当に手ぶら状態です。お陰でお賽銭を持ってくるのを忘れました。写真は預ける前に入口付近で撮ったお花です。桜に似てたけどなんだろう。

寺院内に入ると、いきなり急な階段が待っていました。着いたと安堵していたので余計にきつかったです。内部は7つの寺の集合体となっていて、ひとつひとつお参りします。
タクツァン僧院は、8世紀ブータンに仏教を広めたグル・リンポチェが虎に乗ってやってきたと言われる場所で、この断崖絶壁をタクツァン=虎の巣と呼ぶようになったそうです。まずは、グル・リンポチェが瞑想したという洞窟の小さなお寺に入ります。4畳半くらいで、1年に1回しか開かない扉が横にあり、床は岩、という狭い空間で、写真の中央右、1階奥の右肩に小さ目の岩が突き出ているあたりと思われます。

他のお寺も順番に回ります。それぞれの寺に入る前に毎回靴を脱ぎます。10~20帖くらいの寺が多く、それぞれ祭壇があり、町にある寺と似たような雰囲気です。人が来るとお坊さんが例の黄色い神様の水とか、揚げたお菓子のかけらとかを手に分けてくださいます。ブータンでもお寺ではお賽銭の習慣がありますが、面白いのは置き場から自分でお釣りを持っていく所でしょうか。一回のお賽銭は10Nuくらいが相場のようです。
お寺の中には、床の岩の裂け目にお賽銭を落とす、とか興味深い慣習もありました。
また、バターランプを供える場所が寺と別にあり(火事を防ぐため)、大きさによって20Nu~、供養や祈願のために供えられるようです。足がガクガクし始めたので、寺院内ではあちこち座ってお話を伺うなど休憩もするよう心掛けました。
寺院はとにかく辿り着いてからの内部の急な階段にびっくりしました。元々ブータンの階段は急なものが多いですし、断崖絶壁にできた寺院なので想像できると言えばそうですが、盲点でした。入口まで来て階段を見て参拝を断念される方も中にはいるらしいです。写真の外階段も斜度がすごいですが、これも実際上ります。

12:30 参拝を終え、荷物をピックアップしてタクツァン僧院を後にします。
僧院から見るパロの谷、のどかな風景です。そしてこれから手前の山に見える第一展望台まで下りていきます。

既にガクガクしてきた足を引きずるように階段を降ります。
振り返るとタクツァン僧院が見上げる位置にあります。ここに来てやっと、よく登ったなと実感が湧いてきました。

復路は、600段を超える階段を休み休み上り、苦しそうな人を勇気付けながら、第二展望台までがきつい道のりとなりました。疲れに飴やキャラメルがいいエネルギーになります。第二展望台からは山を下るだけなので、スイスイという感じでしたが、トレッキングポールのお陰で足への負担を減らせ楽に下りられたと思います。
13:40 第一展望台に戻ってきました。ここでやっとランチです。カフェテリアでビュッフェランチをいただきます。野菜だと思ってうっかり口に入れた左下のもの、エマ・ダツィという唐辛子のチーズ煮込みで、一口食べて口から炎が出そうになりました。ブータン人には毎日欠かせないものですが、辛すぎ、でも慣れたら癖になりそうなのは何となくわからなくもない食べ物で、一生忘れられない味です。

ランチ後はしばし休憩。この第一展望台には結構きれいなトイレもあります。洋式だし、トイレットペーパーもあります。ここ以外は僧院でも下の駐車場でもトイレは見かけませんでした。水分は汗で出るのであまり心配は要らないでしょう。

14:30 第一展望台を出発し、駐車場まで下ります。帰りはおしゃべりしながら歩く余裕がありました。高山病も発症せず、余裕こそないものの思ったほどきつい山登りではなかったという印象ですが、シニアの方々はよく頑張りました。帰りはあっという間です。

15:10 下の駐車場に到着です。達成感と安堵感でいっぱいになりました。
タクツァン僧院に行くにあたって気を付ける事は、寺院参拝する場合服装に注意(Tシャツ短パンとかNG)する必要があること。靴はしっかりしたもの、水や飴、雨具、杖を持っていくことをオススメします。
次回は西岡京治氏ゆかりの地をレポートします♪
11:00 第二展望台は目指すタクツァン僧院よりも高い所にあるので、少し僧院を見下ろす事になります。後の道のりは簡単かに見えますが、実はここからが最大の山場になると前もって調べてあります。でも、ここまで来たらもう後へ引き返すという決断は難しいでしょう。幸い体調悪くないので、先へと進みます。

岩壁に作られていると思ったら恐怖が込み上げてくるような急な階段を降ります。
幸い、端に寄らなければ下は一切見えず、そこそこ渋滞気味だったので高所恐怖症の私でも耐えられるものでしたが、何しろ600段以上も下ります。帰り上ることを考えると足が重くなります。

時々渋滞するのは、階段の幅があまりないので戻ってくる人とすれ違うために立ち止まることも多いからです。そして近付く僧院の姿がまさにパンフレット等で見たまま眼前に広がって来るので、写真を撮るために立ち止まる人も多いのです。

山側に小さな置物がたくさんあるのを見ました。ブータンの他の場所でも見た事がありますが、これはツァツァというもので、円錐に近い焼き物の仏塔のようなものです。簡単に言うと願掛けのようなもので、いろんな時に置くものらしいです。岩壁の割れ目などによく見かけます。

階段を降りきると、ここまで来ないと全く見えなかった滝があります。小さなお堂と橋があり、お堂の所には例によってマニ車があり水の力で回っていました。

滝はほぼ真上にあるので見上げると、上方に岩壁に隠れるように小さな寺院があるのに気付きました。ここも聖地で、女性の高僧が瞑想した洞窟があるらしいです。近くで撮ってこんな感じなのですごい場所にあります。シャクナゲかな?お花がきれいです。

滝からは最後のきつい上り階段が待っています。ガイドは信心があれば必ず導かれ辿り着けるみたいな言い方をしていましたが、信心のない自分はくじけそうな階段でした。
11:25 タクツァン僧院にやっと到着です。

山に慣れた健脚の4、5名がガイドより先に着いていて、残りはパラパラ、2、3人が遅れ気味、4名が第一展望台までにリタイアという状況で、予定通り麓から2時間半くらいの道のりでした。寺院にはカメラや荷物を持って入れないので、ここでコインロッカーに預けます。僧院内は少し冷えるので、脱いだ上着は着た方が良いでしょう。
入場する際には人のチェックがあります。ボディチェックをする場合と、まぁ通っていいよという場合と適当です。カメラなどの持ち込みも禁止されているので、本当に手ぶら状態です。お陰でお賽銭を持ってくるのを忘れました。写真は預ける前に入口付近で撮ったお花です。桜に似てたけどなんだろう。

寺院内に入ると、いきなり急な階段が待っていました。着いたと安堵していたので余計にきつかったです。内部は7つの寺の集合体となっていて、ひとつひとつお参りします。
タクツァン僧院は、8世紀ブータンに仏教を広めたグル・リンポチェが虎に乗ってやってきたと言われる場所で、この断崖絶壁をタクツァン=虎の巣と呼ぶようになったそうです。まずは、グル・リンポチェが瞑想したという洞窟の小さなお寺に入ります。4畳半くらいで、1年に1回しか開かない扉が横にあり、床は岩、という狭い空間で、写真の中央右、1階奥の右肩に小さ目の岩が突き出ているあたりと思われます。

他のお寺も順番に回ります。それぞれの寺に入る前に毎回靴を脱ぎます。10~20帖くらいの寺が多く、それぞれ祭壇があり、町にある寺と似たような雰囲気です。人が来るとお坊さんが例の黄色い神様の水とか、揚げたお菓子のかけらとかを手に分けてくださいます。ブータンでもお寺ではお賽銭の習慣がありますが、面白いのは置き場から自分でお釣りを持っていく所でしょうか。一回のお賽銭は10Nuくらいが相場のようです。
お寺の中には、床の岩の裂け目にお賽銭を落とす、とか興味深い慣習もありました。
また、バターランプを供える場所が寺と別にあり(火事を防ぐため)、大きさによって20Nu~、供養や祈願のために供えられるようです。足がガクガクし始めたので、寺院内ではあちこち座ってお話を伺うなど休憩もするよう心掛けました。
寺院はとにかく辿り着いてからの内部の急な階段にびっくりしました。元々ブータンの階段は急なものが多いですし、断崖絶壁にできた寺院なので想像できると言えばそうですが、盲点でした。入口まで来て階段を見て参拝を断念される方も中にはいるらしいです。写真の外階段も斜度がすごいですが、これも実際上ります。

12:30 参拝を終え、荷物をピックアップしてタクツァン僧院を後にします。
僧院から見るパロの谷、のどかな風景です。そしてこれから手前の山に見える第一展望台まで下りていきます。

既にガクガクしてきた足を引きずるように階段を降ります。
振り返るとタクツァン僧院が見上げる位置にあります。ここに来てやっと、よく登ったなと実感が湧いてきました。

復路は、600段を超える階段を休み休み上り、苦しそうな人を勇気付けながら、第二展望台までがきつい道のりとなりました。疲れに飴やキャラメルがいいエネルギーになります。第二展望台からは山を下るだけなので、スイスイという感じでしたが、トレッキングポールのお陰で足への負担を減らせ楽に下りられたと思います。
13:40 第一展望台に戻ってきました。ここでやっとランチです。カフェテリアでビュッフェランチをいただきます。野菜だと思ってうっかり口に入れた左下のもの、エマ・ダツィという唐辛子のチーズ煮込みで、一口食べて口から炎が出そうになりました。ブータン人には毎日欠かせないものですが、辛すぎ、でも慣れたら癖になりそうなのは何となくわからなくもない食べ物で、一生忘れられない味です。

ランチ後はしばし休憩。この第一展望台には結構きれいなトイレもあります。洋式だし、トイレットペーパーもあります。ここ以外は僧院でも下の駐車場でもトイレは見かけませんでした。水分は汗で出るのであまり心配は要らないでしょう。

14:30 第一展望台を出発し、駐車場まで下ります。帰りはおしゃべりしながら歩く余裕がありました。高山病も発症せず、余裕こそないものの思ったほどきつい山登りではなかったという印象ですが、シニアの方々はよく頑張りました。帰りはあっという間です。

15:10 下の駐車場に到着です。達成感と安堵感でいっぱいになりました。
タクツァン僧院に行くにあたって気を付ける事は、寺院参拝する場合服装に注意(Tシャツ短パンとかNG)する必要があること。靴はしっかりしたもの、水や飴、雨具、杖を持っていくことをオススメします。
次回は西岡京治氏ゆかりの地をレポートします♪