ホンジュラス・コパンルイナス

(前回記事ではご心配おかけしましたが、3ヶ月経った今はすっかり元気です!)

2013/04/06(6日目)

眠れぬ夜が過ぎ去っても状況はあまり変わっていませんでしたが、自分に起こったことを受け入れたのか精神的には少し落ち着きました。半日が経過し、被害の程度が明らかになってきました。昨日は顔と左手の痛みで気付かなかったですが、足や腕などにもひどいアザができています。

顔はどす黒く晴れ上がり、真っ赤なアイラインを引いたかのように、まぶたの際だけが赤くなって見知らぬ民族の印のようでした。左手の半分は無残に黒く膨張し、指を動かすこともできません。口にはしませんでしたが、腐って手を切断なんてイメージまで浮かびました。

朝食のレストランへ行っても誰も私には声をかけませんでした。そっと旅ともさんに様子を聞いていたようです。こういう時はそっとしておいてもらう方がありがたかったし、旅なれた皆さんはその思いを汲み取ってくれたようです。

7:00 ホテルを出発し、今日はホンジュラスのコパン遺跡へ向かいます。これからマヤ遺跡の観光、という時に怪我をするなんて本当についていません。ただ、歩けるので無理のない範囲で観光を続けることができます。痛みで眠れずにいたせいもあり、すっかり憔悴していた私はせめてバスの中で安静に過ごすことにしました。

ホテルから大量の氷をもらってきて、バスに積んでいたクーラーボックスに入れさせてもらいました。それで一番深刻な顔と左手をとにかく冷やします。最後部の席に横になり、目を閉じとにかく安静にして時が解決してくれるのを待つだけです。

9:40 途中一度のトイレ休憩を挟み、今晩泊まるリオ・オンドのロンガローネというホテルに立ち寄ります。これから行くコパンは、外務省から「渡航の是非を検討してください」という危険情報が出ている地域なので、国境に近いグアテマラのリオ・オンドに泊まるのです。

11:35 ホンジュラスとの国境に到着です。現地ガイドと添乗員がまとめて手続きをしてくれます。国境の出入国は1箇所のきれいな建物で行われるようでした。皆は降りて外の空気を吸いながら待っていましたが、私はバスで1分でも休もうとじっとしていました。20分ほどで手続きは終わり、戻ってきたパスポートにはコパンのかわいいスタンプが押されていました。

グアテマラ、ホンジュラスの国境エルフロリド


ここでも国境は山の中にあり、しばらくは民家も見えない場所を走ります。渓谷地帯と言えるような緑豊かな場所で、農園のような所も見かけられました。


ホンジュラスのグアテマラ国境付近

12:25 コパン・ルイナスというコパン遺跡のすぐ近くにある町に到着です。町の南側でバスを降り、徒歩で昼食のレストランへと向かいます。治安が悪いとは思えないきれいな町です。車道は石畳、足元には気をつけて歩きます。

コパン・ルイナスの町並み


コパン・ルイナスは遺跡観光の拠点の町で、ほとんどの住民が遺跡や観光業に従事していると想像されます。町の中心近くでは、車道の真ん中に観光客向けの露店のお土産屋がテーブルを並べています。

コパン・ルイナスのコロニアルな家並みと露店のお土産屋


町の中心、中央公園です。町全体にのんびりしたムードが漂っていますが、中央公園だけは若者や危ない人がたむろするような危険な匂いが漂っていました。

コパン・ルイナスの中央公園


コパン・ルイナスの特徴のひとつはとにかく坂が多いということです。それもかなり急な坂です。体力を奪われている私にはしんどいほどでした。でも、坂があるからこその素敵な町並みといえるのかも知れません。

急な坂道の多いコパン・ルイナス


そんな町の中は、この3輪バイクタクシーが重宝しそうです。もっともすごく狭い町なので、よほど荷物を抱えた人とか足腰に問題がある人じゃないと利用する意味もないように思えます。

3輪タクシーのあるコパン・ルイナス


12:35 LNC@RST
町で一番と思われる高級ホテル、マリーナ・コパン(Marina Copan)でLunchです。白人の観光客で賑わったレストランでメインはピンチョス(串焼き)を頂きました。怪我のせいで、左手が使えないのでナイフを使えない私、右手だけで食べられるので助かりました。

串焼きピンチョス、マリーナコパンホテルにて


このホテルの売店でコパンコーヒーが売っていたというので、旅ともさんに1つ買ってきてもらいました。340g入り、5ドルでした。

食後はまたバスまで歩きます。今度は坂を下るだけですが、急なので足元には気をつけなければいけません。最後を歩いていた私は、ふと現地人らしき人と目が合いました。なんと機関銃のようなものを持っているではありませんか。一瞬ひやっとしましたが、私達をガードしてくれている警察?の人でした。

町の中心から外へは300mほどしかないが坂道


国境から今回のコパン遺跡観光往復を、添乗員入れて14名の観光客を守るために2名が同行してくれていています。国境で紹介があったようですが、私はバスに残っていたので警備がつくことをすっかり忘れていました。

バスでほんの5分ほど走り、コパン遺跡に到着です。遺跡の周囲は道路にお土産屋があるくらいで、何もないところです。

コパン遺跡前


13:40 いよいよコパン遺跡の観光です。せめてもと氷を取替え、観光に挑みます。
遺跡のガイドが合流し、まずは博物館から見学するようです。遺跡の入り口付近からは遺跡っぽいものはまったく見えません。

コパン遺跡内の入り口付近


次回はコパン遺跡の彫刻博物館をレポートします♪

ホンジュラス・コパン遺跡石彫博物館

2013/04/06(6日目) 続き

13:45 コパン遺跡公園の入り口近くにある石彫博物館(Museo de Escultura、彫刻博物館と訳す場合も)を先に観光します。凝った入り口で、ここから続くトンネルをくぐります。発掘のために彫られたトンネルを模したもののようです。

コパン遺跡石彫博物館入り口


トンネルをくぐると中央を吹き抜けとした2階建ての博物館内に入ります。1996年開館と比較的新しいですが、建物内はエアコンとかないので日が当たる場所は暑いです。遺跡で発見された主だった石碑(ステラ)などのオリジナルはこちらで見ることができます。

コパン遺跡石彫博物館内部


中央にあるド派手で巨大な建造物は、神殿16と呼ばれるピラミッド状構造物の内部調査で見つかった「ロサリラ神殿」の実物大レプリカです。1989年のトンネル調査でピラミッドの下から見つかったそうですが、中央の下段の開口部だけで3メートル弱の高さなので、かなりの大きさになります。コパンが色彩豊かな都市だったことが伺えます。

復元されたロサリラ神殿


この博物館で最も貴重な展示物のひとつが、写真手前のアルターQ(アルター=祭壇)です。ロサリラ神殿が埋まっていた神殿16の前にあったもので、コパン王朝の全16代の王が4人ずつ四方に刻まれています。最後の16代目の王ヤシュ・パサフ(日の出という意味の名)が776年に捧げたものです。

神殿16前にあったアルターQのオリジナル


こちらが正面。左から2人目が初代王のヤシュ・クック・モ、右から2人目がヤシュ・パサフで王権の象徴であるカウィルの儀杖を初代から受け取るシーンが描かれています。どうやら16代目は15代目の息子ではなかったらしく、弱体化した王朝での王位継承を正当化するのに必死だったようです。ちなみに、初代王の口からガム風船みたいのが出ていますが、故人を表す表現だったみたいです。コパンの王朝は426~820まで約400年続いたことがわかっています。

コパン王朝16人の王と王位継承を示すアルターQ


もう一つの必見展示物はこちら、グラン・プラサ(大広場)にあったステラAです。第13代の舌をかみそうな名前のワシャクラフン・ウバク・カウィル王(通称18ウサギ王)によって造られたもので、王自身が太陽神の図像に囲まれた高浮き彫り技法の石碑です。芸術性、技術とも素晴らしく、当時最盛期だった王朝の様子がわかるようです。

コパン遺跡のステラA


側面や背面にはマヤ文字がびっしりです。もともとステラは王朝の記録のために造られたもので、当時の出来事などが綴られています。この碑文には、コパンの他に、ティカル、カラクルム、パレンケの紋章文字があり周辺の大都市とも交流があったことがわかります。マヤとはこうしたネットワーク国家だったのです。

ステラAの背面と側面に刻まれたマヤ文字


こちらがコパンの紋章です。こうしてよく見ると不気味です。似たような感じのも多くて、実物から探すのは大変です。

コパンの紋章文字


他の展示物もよく見ると奇妙なデザインのものが結構あります。積み上げられている石は見落としがちですが、骸骨です。もちろん死を意味するものです。

ドクロの彫刻


こちらは代表的なデザイン、コンゴウインコをモチーフにしたものです。球戯場の両サイドに立てられた建物です。

コンゴウインコの彫刻


博物館の見学は英語ガイドが主なものを説明してくれて、後半にフリータイムもくれました。
そんなに広くないので、これから遺跡見学のために体力温存するためにも、ゆっくり一巡するのみに止めます。どれも素晴らしい展示品なので片っ端から写真撮影します。
こちらはエル・セメンテリオと呼ばれる区域の王侯貴族の家です。

エリートの家


どの展示物にも、その展示品が発見された場所と、スペイン語、英語での説明が添えられているので、わかりやすいです。外国語がわからないって場合でも場所だけでも分かれば、後でガイドブックや書籍と照らし合わせることもできますしね。

展示品のオリジナルの場所を示す


素晴らしいマヤ彫刻の数々を見られるのでこの博物館はオススメです。全部紹介したいところですが、結構大変なのでこの辺でやめておこうと思います。こちらはちょっとほっとした作品、カエルですかね。有名な遺物もいいですが、こういうのも好きです。

素朴な彫刻がかえって目をひく


たっぷり一時間近くの見学、最後はベンチと呼ばれるベットのような台の彫刻です。といっても王が使っていたもののようなので王座とも言えるかもしれません。月の神の彫刻部分です。
ウサギがいますね・・・。

月の神が刻まれたベンチ


次回はいよいよコパン遺跡のレポートに入ります♪

ホンジュラス・コパン遺跡アクロポリス西広場

2013/04/06(6日目) 続き

14:40、博物館からジャングルみたいなところを通って、いよいよ世界遺産コパン遺跡の見学に向かいます。コパンはマヤ低地でも中心的な存在として栄えた大都市でした。標高600メートルほどのコパン谷に位置し、紀元前から町はあったようです。(王朝は426~820年)

コパン遺跡石彫博物館からコパン遺跡へ


しばらく歩くと、ちゃんとした広い道にでました。道幅があり歩きやすくなりましたが、道の脇には素人目に見てもただの小山とは思えないマウンドがあります。遺跡周辺にはまだまだ未発掘の遺構があるようです。

コパン遺跡公園内にあるマウンド


5分ちょっと歩いたところでやっと遺跡に入場です。入り口はここ一ヶ所らしいです。ここからはまだ何も見えません。降りる前に冷却用の氷を取り替えましたが、博物館の見学中に氷も溶け、早くも傷がジンジンとしてきました。歩けるとはいえ、怪我を押しての観光は先が思いやられます。

コパン遺跡入り口ゲート


ホンジュラスの国鳥コンゴウインコがお出迎えです。入り口付近に小屋や餌台があって、遺跡で放し飼いされているようです。色鮮やかでとても美しい鳥で、モチーフに使われるのも納得です。インコって言っても1メートル近い体長があります。この遺跡には結構たくさんいます。

コパン遺跡に暮らす国鳥コンゴウインコ


入場してすぐ右に折れ、遺跡の南へと向かいます。先に高低差があるアクロポリスを見学するようです。豊かな自然の中を入り口から10分近く歩いたところで、ちょっと大きめの小山まで着ました。目指す遺跡はこの裏です。というか、この山に見えるのも未発掘の遺跡の一部です。

アクロポリスの西側


最初の遭遇物は、足元に転がっていたこれです。右下の顔と目が合います。この山に見えるものが人工的な構造物であったことは間違いありません。それにしても、これ、黙って持って帰る人がいるとは思わないのでしょうか。監視員もカメラもロープも何一つ規制のない場所に、それがどうしました?って感じに転がっています。もっと観光地化された遺跡だと思っていたので、ちょっとびっくりしました。

足元に転がっている遺物


小山に作られた山道のような道を登りました。こうして振り返ると下にいる人間が小さく見えます。このあたりに生えている大木はセイバの木というもので生命の木です。近くにあった大木は樹齢600年とのことでした。その根の長さ太さは驚くほどのものです。写真の下に立っている人の前に伸びているのが根の一部です。まるで水道管のようです。

セイバの大木の根


登った先はアクロポリスの西広場でした。西広場の北側には天文台とか閲兵台と言われている神殿11という建造物があります。ここはかなり修復されているようですが、それでも遺跡内の建造物からは木が生えて、遺跡と共存しています。

コパン遺跡西広場11号神殿


神殿11の真ん中あたりに、簡単な屋根で保護された暗黒神像(イーク)があります。口から蛇をだし、片手にはトーチだかマラカス見たいのを持って、奇妙なポーズで踊っているかのようです。他にもおどろおどろしい首が転がっていたりして、ここは死の谷とも呼ばれているようです。そう、生贄の儀式をするところだったという説も・・・。

11号神殿にあるイークの像


西広場を少し進むと、広場を囲むように建物が続き、広場の東側には神殿16があります。コパン最大の建造物で、博物館で見たロサリラ神殿が埋まっているところです。写真の一番右側に写っているのはアルターQで、博物館にある方がオリジナルで、こちらはレプリカになります。

コパン遺跡16号神殿


ロサリラ神殿が埋まっているとは、こんな感じ、と現場に絵がありました。実はロサリラ神殿だけではなく、全部で7つもの神殿が入れ子になっています。初代王の墓フルナル神殿、その上に初代王妻の墓マルガリータ神殿、その上にロサリラ神殿という感じで、神殿埋葬とか神殿更新とかいう表現が使われていますが、神殿の上に神殿を重ねているという構造です。

16号神殿の内部構造


別の切り口で説明したパネルもありました。確かにより大きいピラミッドなどの構造物を作るのには、既存の建物を利用した方が効率的ですよね。

多重ピラミッドの様子16号神殿


こちらが、調査用のトンネルの入り口です。トンネルを掘ってみて初めて、多重構造のこの神殿の様子が明らかになったのです。このトンネルは別チケットで見学できるそうですが、このツアーには含まれていませんでした。残念ながらチケットはその場で買えないし、お客がいないときは扉は閉めているようです。たまたま後ろの観光客がチケットを持っていたためか係員が開けるところを見ました。

16号神殿の内部調査用トンネル入り口


西広場の南からの撮影です。右手が神殿16の多重ピラミッド、突き当たり左手が神殿11です。
ここで初めて建物が単独で建っているのではなく、複合的な建造物だということがわかりました。それにしてもホンジュラス一の観光地コパン遺跡にここまで人影がないのは驚きでした。まだ乾季の観光シーズンなのに、遺跡が静まっていてゆっくり見学できるのは想定外でした。

コパン遺跡アクロポリス西広場


神殿16を南から回り込んで東広場の方へ向かいます。神殿16の側面はこんな感じ、西側はきれいに修復され、東側は手付かずといった感じです。

16号神殿の南側


次回は東広場をレポートします♪
プロフィール

aya1103

Author:aya1103
ようこそ!コメント大歓迎です♪
過去記事への質問もお気軽に

最新記事
カテゴリ
最新コメント
月別アーカイブ
最新トラックバック
FC2カウンター
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR